融資・中小企業支援
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◎「未来志向融資」の企業価値担保権は何を変えるのか=金融庁キーパーソン鼎談・備忘録(企業価値担保権②)
企業価値担保権
昨日(2025年11月12日)は、ジンテック主催のセミナーで追手門学院大の水野浩児教授、金融庁の水谷登美男事業性融資推進室長と鼎談した。2026年5月26日から始まる企業価値担保権で、参考となる話が出たので備忘録として記す。
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事業性融資の結実ともいえる企業価値担保権の誕生と魅力
地域金融の課題
企業価値担保権を定めた事業性融資推進法は、不動産担保と個人保証に依存したこれまでの融資慣行を是正するよう求めている。 企業価値担保権は、不動産や動産のみならず将来キャッシュ・フローなどを含むすべての資産をまとめて担保に設定することができるようになる。設定する金融機関にはメイン行としての覚悟が求められる。 コベナンツを上手に活用することで効果的なモニタリング機能の発揮が期待され、金融機関と事業者の「情報の非対称性」が大きく軽減されることが予想される。そのため、与信・予兆管理の質が飛躍的に改善され、より効果的な事業者支援が実現できる。 加えて、将来キャッシュ・フローを含む全資産が担保となることから、(担保権者としての)金融機関が事業者を伴走して企業価値を向上させることになる。企業価値担保権という仕組みを利用して事業者支援をおこなうことで、金融機関にとっても事業成長がより自分事になる。事業者の利益と金融機関の利益が完全に一致する「共通価値創造のための担保」だ。 事業者を「生かすための担保」とも言い換えられる。
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資金繰りの“見える化”はなぜ進まないか― 経営判断の精度と金融機関との信頼を高める ―
中小企業の課題
資金繰り表は、経営における「ダッシュボード」です。 スピードメーターや燃料計を見ずに車を運転する人がいないように、 資金繰りを見ずに経営を進めるのは極めて危険です。 資金繰り表は、融資手続きのための書類ではありません。 正しく運用すれば、業績改善につながる強力な経営ツールです。 今回は、資金繰り表の持つ効果と、活用を阻むハードルについて整理していきます。
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業績改善を阻む「思い込み」~正しい課題を解いているか~
中小企業の課題
企業の業績改善の第一歩は、正しい現状認識です。 経営者の「思い込み」を打破し、一次情報に基づいた客観的な分析を行うことで、 正しい課題を見つけ出し、効果的な改善策を実行することができます。 「業績が思うように改善しない。」「色々試してみるが、目に見える成果が得られない」。 こうしたお悩みをお持ちであれば、「自分が知らない何か良い解決策」を探す前に、自社の「強み」や「課題」は何かを改めて見つめなおす所から始めてはいかがでしょうか。