経営戦略・金融行政
経営計画、規制対応、収益多様化など
新着記事一覧
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◎地域金融力強化プラン案が判明=「企業価値向上への貢献」が命題
DX・地域商社・非金融事業
金融庁が12月中にも公表する「地域金融力強化プラン案」の内容が判明した。 同プランでは、地域産業の縮小、担い手不足の深刻化で、地域金融機関の経営状況は「二極化」の兆候があると指摘。特に信用金庫、信用組合では、コア業務純益が下げ止まる一方で、預金量が減少する機関が増加傾向にあることに懸念を示している。こうした状況下で、地域金融機関どう地域経済に貢献する力を発揮するのか、という考え方をまとめた。 地域金融機関には「地域企業の価値向上への貢献」と「地域金融力発揮のための環境整備」という二本柱に取り組むことが求められる。本稿でポイントを考察する。
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◎「業種別支援の着眼点」で目利き人材養成を(企業価値担保権③)
企業価値担保権
金融庁は2026年1月26日、「企業価値担保権の『業種別支援の着眼点』を活用した実務的理解」と題する地域金融機関向け勉強会を開催する。講師を務めるのは、「業種別支援の着眼点」の原案を作成した北門信用金庫の伊藤貢作常勤理事(企画部長兼企業支援室長)だ。 勉強会の案内によれば、「中小企業に対する企業価値担保権の活用に必要な事業性の把握やコベナンツ設定等のポイントを、活用案を交えながら『着眼点』の目線を用いて解説」するという。 これは、企業価値担保権を実務に落とし込むための貴重なヒントをつかむ機会となるだろう。 金融機関は、企業価値担保権の運用開始を見据えて、目利き人材の養成を急ぐ必要がある。
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◎PDSが富山銀の筆頭株主に? 非金融異業種が地銀に求める『ネットワーク力』の真価
DX・地域商社・非金融事業
富山銀行は国内外46拠点でレストラン、ホテル、ウェディング運営を手掛けるPlan・Do・See(東京都港区、PDS)と資本業務提携(2025年11月13日付)を結んだ。PDSが富山銀行株の5%弱を取得し、筆頭株主となる。 両社は北陸地域のレストラン、ホテルなどのホスピタリティ産業の成長・発展で協業する。 非上場のホテル・レストラン業が地銀の筆頭株主となり、戦略的な提携を結ぶのは、地銀再編の文脈において極めて異例で、従来の『金融資本による支援』とは一線を画す。本コラムでは、この異色タッグが地銀と地域の未来をどう変えるのか考察する。
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事業性融資の結実ともいえる企業価値担保権の誕生と魅力
地域金融の課題
企業価値担保権を定めた事業性融資推進法は、不動産担保と個人保証に依存したこれまでの融資慣行を是正するよう求めている。 企業価値担保権は、不動産や動産のみならず将来キャッシュ・フローなどを含むすべての資産をまとめて担保に設定することができるようになる。設定する金融機関にはメイン行としての覚悟が求められる。 コベナンツを上手に活用することで効果的なモニタリング機能の発揮が期待され、金融機関と事業者の「情報の非対称性」が大きく軽減されることが予想される。そのため、与信・予兆管理の質が飛躍的に改善され、より効果的な事業者支援が実現できる。 加えて、将来キャッシュ・フローを含む全資産が担保となることから、(担保権者としての)金融機関が事業者を伴走して企業価値を向上させることになる。企業価値担保権という仕組みを利用して事業者支援をおこなうことで、金融機関にとっても事業成長がより自分事になる。事業者の利益と金融機関の利益が完全に一致する「共通価値創造のための担保」だ。 事業者を「生かすための担保」とも言い換えられる。